熊本大学大学院生命科学研究部 先端生命医療科学部門 成育再建・移植医療分野 産科婦人科講座 | 熊本大学病院 産科・婦人科

先輩からのメッセージ

産婦人科後期研修

西村朗甫:2022年現在
西村朗甫:2022年現在

こんにちは!

 産婦人科5年目の西村朗甫と申します。2015年度に長崎大学医学部医学科を卒業し、熊本県での初期研修を経て、2018年度に熊本大学病院産科婦人科に入局致しました。初期研修では、どの分野も本当に魅力的で、最後まで悩みました。その中でも、学生時代に感動した"お産"というそれぞれのドラマが忘れられず、「私も、その一人一人を支える医師になりたい!」と思い産科婦人科に進むことに決めました。

 次に、産科婦人科の後期研修プログラム選びもまた、私を悩ませました。熊本県を問わず、いくつかの施設を見学しました。その際、私は次の2つを軸として見学しました。1つ目は、自分の学びたい専門分野(サブスペシャリティ)の環境が整っていることです。その専門分野の環境が整った高次施設であれば、自ずと多岐にわたる経験が出来ると考えたからです。2つ目は、同志の存在です。現在のモチベーションを保つ上で、自分自身が大事です。しかし、それだけではなく、同じような志を持った仲間と切磋琢磨する環境もまた重要であると感じていたからです。

 その中で、2017年の夏に初めて熊本大学病院産科婦人科を訪問しました。カンファレンスの内容には全く追いつけませんでしたが、とにかく熱のこもったカンファレンスが印象的でした。そして、何よりも目の前の患者さん一人一人に対する優しさ、そして真摯な姿にとても感銘を受けました。私も、ただ目の前の方々に誠心誠意な医師になりたい、と強く考えておりましたので、2018年に熊本大学病院産科婦人科にて後期研修プログラムを積ませて頂くこととしました。

 後期研修のプログラムとしては、熊本大学病院を始めとして、熊本労災病院(八代市)、天草中央総合病院(天草市)、熊本赤十字病院(熊本市)と、様々な地域の中核病院で研修させて頂きました。地域ごとに異なった経験をさせて頂くことで、幅広い研修を修めることができ、2021年に無事に産婦人科専門医を取得することができました。また、入局した同期は5人いるのですが、どの同期も本当に優しくて一生懸命な素晴らしい同期でした。そのため、私も何事にも臆することなく熱心に取り組むことができ、とても刺激的な後期研修を過ごすことが出来ました。

 後期研修中は、様々な分野を学ばせて頂いたのですが、中でも婦人科の領域に魅せられました。特に卵巣癌においては、近年抗癌剤の進歩は著しく、治療のアルゴリズムは日々変化しています。一方で、現在の医療の限界を痛感する瞬間も多くあります。そんな状況でも何も出来ない自分が悔しくて、少しでも多くの方を救いたい、と考え、2022年4月より大学院に進学することと致しました。大学院では、卵巣癌の根絶を目標として、卵巣癌の癌幹細胞およびその微小環境に関する研究をして参ります。

 入局してからは、医師としても人としても貴重な日々であると感じています。言葉で得られる経験と身をもって得られる経験、それらを基に繰り広げる思考の広さと深さにはこの教室に入局しなければ気付けなかったと感じており、改めてこの道を進んで良かったと実感してます。また、医師としてだけでなく、一人の人間としても、今の自分がここにいるのは、熊本大学病院で研鑽を積ませて頂いたお陰であると心から感じています。

私の経験が、皆様の参考になれば幸いです。
私も沢山迷いました。
人それぞれに悩みの解決方法があると思います。
私の現時点での解決方法は、「迷う程に、本気であれば、一度チャレンジすること」です。
熊本大学産婦人科への連絡までは、ちょっと、、、という方は、私でも構いません。
気軽にメールや電話でも連絡ください!
これからの熊本を、そして産婦人科を一緒に盛り上げましょう!